若手社員座談会

入社から約3年間、アシスタントとして先輩社員と行動をともにし、営業の仕事の基礎を学ぶ期間を、ヤギでは「受渡（うけわたし）」と呼ぶ。まさに受渡中の社員1名と、それを経て営業デビューした社員2名に、入社理由や仕事のやりがい、今後の目標について語ってもらった。

メンバー紹介

ヤギへの入社理由は？

Y.T

繊維商社に入社してくる人って、服が好きか、商社の仕事が好きか、の2種類に大別されるよね。僕は学生時代にセレクトショップでアルバイトをしていたこともあって、前者の思考で繊維商社に興味を持ったんだけど、二人はどう？

H.M

それは僕も同じです。服が好きで、「好き」を仕事にできたらいいな、と思っていました。

M.T

僕は、仕事を通して専門知識を身につけ、大きな市場の中で自分の価値を発揮したい、というのが就職活動の軸だったので、どちらかと言うと後者ですね。その中でヤギを選んだのは、独立採算制を採用していて、営業担当個人に大きな裁量権が与えられていると聞いたからです。

Y.T

確かに、経験が浅くても、自ら手を挙げれば大きな仕事を任せてもらえる風土はあるよね。

M.T

Y.Tさんは入社4年目で、フランス・パリの展示会に参加されたんでしたっけ？

Y.T

そう、上司に「ぜひ行かせてください！」と直談判したら、思いのほかすぐに話が決まった（笑）。

H.M

ただ、「やってみろ！」で放ったらかしにするんじゃなく、上司や先輩がいろいろ相談に乗ってくれたり、手厚くサポートしてくれたりするのがありがたいですよね。そのへんの人柄の良さも、僕の入社理由のひとつです。

仕事のやりがいは？

M.T

H.Mくんは、受渡をどんな仕事だと感じてる？

H.M

基本的には、営業担当のアシスタント的な位置づけですよね。売上やコスト、生産、入出荷の管理が主な業務ですけど、海外の工場とのやりとりや船便の手配は特にイレギュラーが多く、たいへんさを実感しているところです。

Y.T

受渡は2年とか3年経験することになると思うけど、実際に営業に出るまでの修行期間みたいなものかな。商品の流れやお金の流れをつかむために、とても大事な仕事だと思う。

H.M

ところで、お二人は営業の仕事をしていて、どんなところにやりがいを感じていますか？

M.T

提案した素材や製品についてお客様から発注いただいたときもそうだし、それを実現するために協力工場と試行錯誤しているとき、やっとの思いで作ったサンプルをお客様のところに持っていくときもそう。製品開発から発注、納品まで、ほぼ全工程でやりがいを感じてるかな。

Y.T

この仕事って、お客様がやりたいことを単に叶えるだけじゃなく、お客様が抱えている課題に向き合わないといけないんだよね。お客様自身も気づいていない隠れたニーズを見つけ出し、それを実現するのは意外と難しくて…。何度もヒアリングと提案を繰り返すんだけど、たくさんの苦労を乗り越えてオーダーをもらったときが、僕は一番うれしい

H.M

なるほど。僕も一日も早く営業デビューして、そんな仕事の醍醐味を味わってみたいです。

印象的だったエピソードは？

H.M

僕は先日、ヤギオリジナルブランドのローンチを経験しました。具体的には、生地の手配や事務処理に加えて、ECサイトの運営を担当したんですけど、サイト内で商品が次々と売れていく様子やユーザーの声を目にし、自分の軸だった「服に携わる仕事」が達成できたと強く実感しました。

M.T

入社2年目でそんな経験ができるって、なかなかすごいことだよね。

Y.T

オリジナルでいくと、僕はオリジナルの生地をメーカーと一緒に開発して、それに何千枚ものオーダーがついたことが印象深いかな。お客様が求める風合いに近づけるために、混率（生地に含まれる繊維の割合）を細かく調整して、サンプルも数え切れないほど作った。コストと納期は厳しかったけど、自分のこだわりが詰まった生地になったって自負してる。

M.T

僕の中で印象的なのは、初めての中国出張ですね。コロナ禍の影響で海外に行けず、商品の生産状況がずっと不透明なままで、現地の担当者と対面し直接話をする機会を得たことは、非常に意義深い経験でした。商社パーソンにとって商品知識は必須ですが、同様に人と人とのコミュニケーションも同じくらい重要だと痛感しました。

H.M

生産の現場を知るって、やっぱり大事なんですね。

M.T

そうだね。ちょっとおこがましいかもしれないけど、そこの工場で働いている人たちの生活も自分が守らなきゃ、っていう自覚や責任感も芽生えるし。

今後ヤギで成し遂げたいことは？

H.M

当面の目標は営業デビューです。お客様の理想を形にするために、生地の知識の向上や、生産工場との関係構築に取り組みます。また将来的には、営業の立場でオリジナルブランドを立ち上げ、自分が一から携わった服を世の中に広げていきたいです。

M.T

僕にはやりたいことが大きく3つあって、それは新規事業の創造と、独自のサプライチェーンの構築、そして収益規模の拡大です。その根底には、自分の市場価値を高めたい、という入社時から抱いている思いがあります。これらの目標を達成するために、常に学習と成長を意識し、リーダーシップやイノベーションのスキルを磨いていきます。

Y.T

僕は、業界内や社内で「〇〇といったらY.T」と呼ばれる商社パーソンになることを目指します。「〇〇」は「ニット」でも「ワンピース」でも何でもいいんですが、僕の尊敬する先輩はみんな、そんな誰にも負けない強みを持っています。常にアンテナを張って最新のトレンド情報を仕入れ、それをお客様のニーズに合わせて商品化することで、自分もいつか異名のようなものを手に入れたいと考えています。